岐阜の天ぷら名店5選|長良川の天然鮎が揚がる岐阜ならではの天ぷら世界を職人視点で解説

岐阜の天ぷら名店5選|長良川の天然鮎が揚がる岐阜ならではの天ぷら世界を職人視点で解説 天ぷら店・名店

最終更新: 2026-07-16

清流長良川で育った天然鮎は、2013年にFAO(国連食糧農業機関)が認定した世界農業遺産「清流長良川の鮎」として知られ、鵜飼・ヤナ・友釣りという伝統的な漁法と食文化の一体が世界レベルで評価されています。この鮎を天ぷら(一本揚げ)にすると、皮目のパリッとした食感と内側に閉じ込められた清流由来の独特な香りが解き放たれ、海産魚とは別次元の夏のごちそうとなります。さらに飛騨・美濃の山や里が育む山菜、岐阜産の夏野菜が岐阜の天ぷら店のメニューに個性を与えています。「岐阜で天ぷらを食べたいが、岐阜ならではの食材を出す店と一般的な専門店の違いがわからない」という方に向けて、この記事では岐阜の天ぷら専門店を食材の特色・予算・体験の型の3基準で5店に絞り込み、各店の特徴・予算・アクセスを比較表付きで解説します。まず選び方の基準を整理し、次に各店を詳しく紹介し、最後に岐阜天ぷらの旬食材と7月の楽しみ方をお伝えします。

岐阜で天ぷら店を選ぶ3つの基準

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岐阜の天ぷら店選びで失敗しないためには、以下の3基準で絞り込むのが効果的です。

選ぶ基準 チェックポイント
岐阜固有の食材 長良川の天然鮎・飛騨の山菜・岐阜産野菜など、岐阜ならではの食材を天ぷらにする店か
予算帯 創作系カウンター天ぷらのコース体験(8,000円〜)か、気軽な専門店定食(1,200〜3,000円)か
体験の型 夜のカウンターで揚げたてを一品ずつ楽しむコース体験か、昼の定食での気軽な利用か

岐阜の天ぷら文化の最大の特徴は、「清流文化×山の食材」という独自性にあります。東京が海老・きす・あなごという海産物を主軸とするのに対して、岐阜では長良川の天然鮎(世界農業遺産「清流長良川の鮎」2013年、FAO認定)、飛騨・美濃の山菜(コシアブラ・タラノメ・ウド)、岐阜県産の旬野菜が天ぷらの主役を担います。岐阜は海のない内陸県ですが、長良川・揖斐川・飛騨川という清流三河川の食材資源と、山が育む豊富な山野草が「海なし天ぷら文化」として独自の体系を形成しています。

また岐阜市内(柳ヶ瀬・本町エリア)にはフォアグラやトリュフを取り入れた創作天ぷらを提供するカウンター専門店も登場しており、「岐阜で本格的な天ぷらコース体験」が可能な環境が整いつつあります。山里の食材と欧州高級食材を掛け合わせる実験は、東京の老舗天ぷらとは異なる岐阜の新しい表現です。

全国の天ぷら名店の選び方については天ぷら名店ランキングの記事を、カウンター天ぷらの体験と予算についてはカウンター天ぷら名店の記事をご覧ください。

岐阜の天ぷら名店 徹底比較表

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今回紹介する5店の全体像です。情報はいずれも2026年7月時点の公開情報に基づきます。訪問前に必ず公式サイトや予約サイトで最新情報を確認してください。

店名 エリア 予算目安 スタイル 特徴
天ぷら処 わか杉 岐阜市柳ヶ瀬 ディナーのみ(高級帯) カウンター中心・完全予約制・夜のみ営業 創作天ぷら。活き車海老生け簀完備。フォアグラ・トリュフ・キャビア要素
天ぷら元(はじめ) 岐阜市北方・真桑 ランチ1,200円〜、コース3,400円〜 カウンター有・全席バリアフリー 2008年開業の本格派。昼夜営業
てんぷら ふくだや 岐阜市内 2,300円〜(刺身付き定食) 定食スタイル 揚げたて2ラウンド提供が名物
みやちか 岐阜市(長良川沿い) 鮎コース(季節限定) 鮎料理専門(天ぷら含む) 長良川天然鮎の一本揚げ天ぷら体験。世界農業遺産の食材
天旬彩 あさ田 岐阜市内 コース形式(中〜高級帯) 天ぷら割烹 一休.comレストランに掲載される岐阜の天ぷら割烹

【創作系の頂点】天ぷら処 わか杉:フォアグラ×天ぷらという岐阜の新挑戦

岐阜市柳ヶ瀬エリアに構える「天ぷら処 わか杉」は、伝統的な天ぷらの枠を大きく越えた創作系カウンター天ぷらを提供する専門店です。岐阜市内で「本格的な天ぷらコース体験」を求めるなら、現時点で最も注目すべき一店です。

項目 詳細
エリア 岐阜市柳ヶ瀬(公式サイト tenpura-wakasugi.com で最新住所確認推奨)
営業時間 18:00〜21:30(L.O. 21:00)
定休日 日曜・月曜
使用油 白絞油(しらしめゆ)
こだわり 活き車海老の生け簀完備。「油切り」に最大のこだわり
看板ネタ 活き車海老にレモンピールの香りをまとわせた一品
特色 和の創作(ウニ・イクラ・カラスミ)×洋の創作(フォアグラ・キャビア・トリュフ)

わか杉の独自世界は「天ぷらを越境させる」発想にあります。日本の伝統技法である天ぷらに、フォアグラ(コクと脂の濃さ)・キャビア(塩気と海の凝縮感)・トリュフ(大地の香り)というフランス料理の高級素材を組み合わせた「洋の四季菜天ぷら」コースが、岐阜でありながら高級フレンチを彷彿とさせる食体験を生みます。和の創作コースではウニを薄衣で包んで揚げた一品が注目を集め、火を通すことでウニの旨みが凝縮される調理技法は生食とは別の美食体験です。

油(白絞油)の扱いも際立っています。白絞油は無味・無臭の淡黄色透明な食用油で、素材本来の香りを一切邪魔しない点が特徴です。揚げたら「絶妙なタイミングで入念に油切りを行う」(公式サイトより)というこだわりが、仕上がりの軽さと素材感の鮮明さにつながっています。活き車海老の生け簀を完備する店は岐阜市内では稀少であり、注文を受けてから生きたまま衣をつけて揚げる一本海老の食感は、事前に処理した海老とは次元が異なります。

職人志望の読者が注目したいのは「地方都市でも創作の最前線に立つ」という選択肢です。東京の老舗天ぷらで修業した職人が、地方都市で独自の創作天ぷらを展開するキャリアモデルは、今後の天ぷら業界のひとつの方向性を示しています。

【アクセス重視の本格派】天ぷら元(はじめ):2008年開業のバリアフリー専門店

岐阜市北方・真桑エリアに店を構える「天ぷら元(はじめ)」は、2008年の開業以来「くつろぎある空間で気軽に天ぷらを楽しむ食事処」をコンセプトに地元客の支持を集めてきた天ぷら専門店です。

項目 詳細
エリア 岐阜市北方・真桑(公式サイト tempura-hajime.com で住所確認推奨)
開業 2008年
バリアフリー 全席バリアフリー対応
ランチ価格帯 天ぷら盛 1,200円・天ぷら盛とざる 1,500円・天ぷら盛と食事 1,690円
夜コース 天ぷらコース 3,400円〜
刺身付きセット 元(はじめ)2,170円
特上天丼 1,700円

天ぷら元の魅力は「本格的な職人の仕事を、敷居を下げて提供する」姿勢にあります。こだわりぬいた油と店主自ら厳選した食材を使用しながら、1,200円からのランチメニューを揃え、全席バリアフリー設計の開放的な空間で提供します。カウンター席も設置されており、希望すれば職人が揚げる様子を間近で見ながら食べることができます。

刺身付きセット「元(はじめ)2,170円」は、天ぷら専門店でありながら刺身との組み合わせで満足度を高めた岐阜らしいセットです。岐阜は海のない内陸県ですが、長良川・揖斐川の清流魚(鮎・アマゴ等)を扱う鮮魚文化と冷蔵物流の整備により、新鮮な食材の取り扱いが充実しています。天ぷらコースは3,400円から始まる価格設定で、夜でも気軽にコース体験ができる点が、敷居の高い高級カウンター天ぷらに踏み出せない方への橋渡しになっています。

夜のコースでは、岐阜県産の旬野菜や長良川産の食材が登場することがあります。7月には地産のとうもろこし・オクラ・なすなどの夏野菜が衣をまとって揚がります。「知っている素材を職人の手で別物に変える」体験が、天ぷら元のリピーターを生み続けています。

【2ラウンド揚げたて】てんぷら ふくだや:刺身付き定食で岐阜の本格派を味わう

「てんぷら ふくだや」は、刺身付きの天ぷら定食(2,300円)に揚げたての天ぷらが2ラウンドに分けて提供されるスタイルで、地元客のリピーターが多い人気店です。

一皿目が卓上に揃ったタイミングで食べ始め、数分後に熱々の天ぷらが2皿目として登場する「2ラウンド制」は、食事の途中で常に揚げたてを楽しめる工夫です。揚げたての天ぷらは「熱々の時に食べるのが命」とされる料理であるため、この提供方式は最後の一口まで揚げたての状態を維持するという職人の意識を体現しています。

刺身と天ぷらが一食に揃う構成は、岐阜の和食文化における「品数の豊かさへの嗜好」を反映しています。海のない内陸県ながら、冷蔵物流と長良川の清流魚という二軸で鮮魚文化が根付いている岐阜ならではの定食スタイルです。揚げたての天ぷらと新鮮な刺身という贅沢な組み合わせを2,300円で楽しめる点が、地元での高評価につながっています。

【7月のスペシャル】長良川の天然鮎天ぷら:世界農業遺産の食材を揚げる体験

岐阜県が全国に誇る最大の食材フックが「清流長良川の天然鮎」です。2013年にFAO(国連食糧農業機関)が認定した世界農業遺産のひとつで、長良川での伝統的な鵜飼・ヤナ・友釣りという漁法と鮎食文化の一体が評価されました。7月は鮎が最も活発に成長し、清流由来の独特な「芳香(すいかに例えられる香り)」が最も強く出る時期です。

食材 旬の状況 天ぷらとしての魅力
長良川天然鮎 6月解禁〜10月。7月がピークの旬 一本揚げで清流の香りが衣に閉じ込められる
タラの芽(春) 飛騨・美濃の山菜の王。3〜5月が旬 独特のほろ苦さが油で旨みに変わる
とうもろこし(7月) 岐阜産の夏野菜。7月が収穫期 かき揚げにすると甘みとサクサクが共演
オクラ(7月) 夏が旬。丸ごと揚げで食感を楽しむ ネバネバが加熱で穏やかになり食べやすい
なす(7〜8月) 夏なすは果肉に水分を豊富に含む 薄衣で揚げると果肉のとろみが際立つ

鮎の天ぷら(一本揚げ)は6〜10月の旬シーズンに食べられます。郡上鮎は特にブランド力が高く、郡上市内の鮎料理専門店では季節限定メニューとして鮎の一本揚げが登場します。長良川沿いの「みやちか」では川の景色を眺めながら天然鮎の天ぷらを楽しめる体験が好評です。岐阜市の天ぷら専門店でも旬の時期に鮎を扱う店があるため、訪問前にメニュー情報を確認するのがおすすめです。

7月の旬食材全般については7月の天ぷら旬食材の記事で詳しく解説しています。春の山菜天ぷらについては毎年3〜5月に訪問の計画を立てると最もタイミングが良く、飛騨高山エリアの山菜(コシアブラ・タラノメ・ウド)が専門店のメニューに並ぶ時期は天ぷら好きには見逃せません。

岐阜の天ぷらを論じる際に忘れてはならないのが、「塩」の文化です。東京の高級天ぷらでは「塩か天つゆか」という選択が提供されることが多くなりましたが、岐阜の創作天ぷら店(わか杉等)でも素材の旨みを引き立てる専用塩(レモン塩・岩塩など)が用意されています。天ぷらと塩の関係については天ぷらを塩で食べる文化を解説した記事も参考になります。

よくある質問

Q1. 岐阜で最も注目度が高い天ぷら専門店はどこですか?

創作性と本格的なカウンター体験を求めるなら「天ぷら処 わか杉」(岐阜市柳ヶ瀬)が最も注目を集めています。活き車海老の生け簀を完備し、フォアグラ・トリュフ・キャビアを用いた創作コースは岐阜市内では唯一無二の存在です。気軽な本格天ぷらを試すなら「天ぷら元(はじめ)」のランチ(1,200円〜)から入るのが試しやすいでしょう。

Q2. 長良川の鮎の天ぷらはいつ食べられますか?

鮎の解禁は岐阜県内で一般的に6月上旬からで、旬のピークは7〜9月、秋の「落ち鮎」まで10月頃まで楽しめます。郡上市内の鮎料理専門店(みやちか等)では季節限定メニューとして鮎の一本揚げが登場します。岐阜市内の天ぷら専門店でも旬の時期に鮎を扱う店があるため、訪問前にメニュー情報を確認するのがおすすめです。世界農業遺産認定の背景として、郡上の鮎(郡上鮎)は友釣りで一匹ずつ丁寧に漁獲される点がブランド価値の根幹にあります。

Q3. 天ぷら処 わか杉は予約が必要ですか?

カウンター中心の夜のみ営業(18:00〜21:30)で、定休日は日曜・月曜です。創作コースが中心のため事前予約が必須です。人気があるため週末は数週間先まで予約が埋まる可能性があります。HotPepperや公式サイト(tenpura-wakasugi.com)のネット予約を活用してください。フォアグラ・トリュフなど特殊食材は仕入れの都合で季節によってメニューが変わる場合があるため、予約時に確認すると安心です。

Q4. 岐阜市内でランチから気軽に天ぷらを楽しめる店はありますか?

「天ぷら元(はじめ)」はランチから1,200円〜の定食を提供しており、全席バリアフリー設計で幅広い年代が利用しやすい環境です。「てんぷら ふくだや」も刺身付き定食(2,300円)をランチタイムに提供しています。いずれも訪問前に最新の営業時間を公式情報でご確認ください。なお「天ぷら処 わか杉」は夜のみ営業のためランチには対応していません。

Q5. 岐阜の天ぷらで東京との最大の違いは何ですか?

「山の食材が天ぷらの主役になる」点が最大の違いです。東京の江戸前天ぷらは海産物(海老・きす・あなご)を軸とするのに対し、岐阜では長良川の天然鮎・飛騨の山菜・岐阜産の夏野菜が前面に出ます。内陸の地形が生む食材文化がそのまま天ぷらの個性になっている点は、海沿いの都市にはない岐阜ならではの魅力です。また「天ぷら処 わか杉」のようにフォアグラ・トリュフなどフレンチ要素を天ぷらに取り込む創作スタイルが生まれているのも、大都市圏以外の岐阜ならではの実験精神から来るユニークな現象です。

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まとめ:岐阜の天ぷらは「清流と山の食材」から選ぶ

岐阜の天ぷらの独自性は、「長良川天然鮎×夏の旬野菜×飛騨の山菜」という東京・大阪では替えの利かない食材の組み合わせにあります。創作性を求めるなら「天ぷら処 わか杉」で本格カウンターコース体験を、気軽に本格派を楽しむなら「天ぷら元(はじめ)」のランチから、7月に訪れるなら鮎の一本揚げを楽しめる長良川沿いの料理店との組み合わせが岐阜天ぷら旅の王道です。てんぷら ふくだやの2ラウンド揚げたて制は、揚げたての良さを最後まで体感したい方にぴったりです。

天ぷらコースの予算感については天ぷらコースの予算を解説した記事も参考にしてください。

参考情報

  • FAO(国連食糧農業機関)「世界農業遺産 清流長良川の鮎」2013年認定
  • 天ぷら処 わか杉 公式サイト(tenpura-wakasugi.com):営業時間・メニュー・予約情報
  • 天ぷら元(はじめ)公式サイト(tempura-hajime.com):メニュー・価格・バリアフリー情報
  • 気象庁 過去の気象データ(平年値1991〜2020年)、天ぷらナビ季節データより旬情報を引用



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