天ぷら献立の組み方完全ガイド|プロが教える副菜・汁物の黄金比率

天ぷら献立の組み方完全ガイド|プロが教える副菜・汁物の黄金比率 天ぷらの揚げ方

最終更新: 2026-06-12

6月、なすやあゆが旬を迎え、天ぷらが最もおいしくなる季節が来ました。揚げたての天ぷらを食卓に出したのに、「副菜は何にすればいいのか」「味噌汁の具は何が合うのか」と献立に迷った経験はないでしょうか。天ぷらは和食の華であると同時に、脂質が多くなりがちな料理でもあります。だからこそ、副菜や汁物の選び方ひとつで、食卓全体の満足度と栄養バランスが大きく変わります。

天ぷら専門店の定食には、長年の経験に裏打ちされた献立の「型」があります。ご飯、汁物、小鉢、漬物。一見シンプルなこの構成の中に、揚げ物を最後まで美味しく食べきるための工夫が凝縮されています。

この記事では、天ぷら専門店の定食構成を分析しながら、家庭でも実践できる天ぷら献立の組み方を徹底解説します。副菜・汁物の選び方、カロリーを意識した献立設計、そして季節ごとの献立カレンダーまで、天ぷらの献立に迷わなくなる実践ガイドをお届けします。

  1. 天ぷら専門店に学ぶ「献立の型」|定食構成の基本を知る
    1. 専門店の定食に見る基本構成
    2. 現場の職人が考える献立バランスの原則
  2. 天ぷらに合う副菜・汁物・ご飯もの25選|カテゴリ別おすすめ
    1. さっぱり系副菜(酢の物・サラダ)
    2. しっとり系副菜(おひたし・煮物)
    3. 汁物
    4. ご飯もの・主食のバリエーション
  3. カロリーを意識した天ぷら献立の設計法
    1. 天ぷらの食材別カロリー一覧
    2. カロリーを抑える献立の組み方
  4. 職人が教える季節別・天ぷら献立カレンダー
    1. 春の献立(3月〜5月)
    2. 夏の献立(6月〜8月)
    3. 秋の献立(9月〜11月)
    4. 冬の献立(12月〜2月)
  5. 家庭で実践する天ぷら献立|シーン別おすすめ3パターン
    1. パターン1:定番の天ぷら定食(一汁二菜)
    2. パターン2:夏向き・さっぱり天ぷら献立
    3. パターン3:ボリューム満点・おもてなし天ぷら献立
  6. 天ぷら献立で失敗しないための5つの鉄則
    1. 鉄則1:副菜に揚げ物・炒め物を入れない
    2. 鉄則2:味噌汁は赤味噌系を選ぶ
    3. 鉄則3:大根おろしを常備する
    4. 鉄則4:ご飯の量で全体のカロリーを調整する
    5. 鉄則5:天ぷらと副菜の「色」を意識する
  7. 天ぷら献立に関するよくある質問
    1. Q1. 天ぷらに味噌汁は合わないのでは?
    2. Q2. 天ぷらの日の副菜は何品くらい用意すればよい?
    3. Q3. 天ぷら定食のカロリーはどのくらい?
    4. Q4. 子どもに人気の天ぷら献立は?
    5. Q5. 天ぷらの献立に刺身を合わせてもよい?
    6. Q6. 天ぷらの献立を作り置きで効率化する方法は?
    7. Q7. 天ぷらとそうめん・うどん・そばの組み合わせは副菜なしでもよい?
  8. まとめ|天ぷら献立は「引き算」の美学で組む
  9. 参考情報

天ぷら専門店に学ぶ「献立の型」|定食構成の基本を知る

天ぷらの献立を考える前に、まずプロの構成を知っておきたい。天ぷら専門店の定食は、和食の基本である「一汁三菜」を天ぷら向けに最適化した形になっています。

専門店の定食に見る基本構成

天ぷら定食の基本は「天ぷら盛り合わせ+ご飯+汁物+小鉢+香の物」の5点構成です。この型には、揚げ物の油を中和し、最後まで飽きずに食べ進められる設計思想が込められています。

構成要素 役割 具体例
天ぷら盛り合わせ 主菜(メイン) 海老天・野菜天・魚天の組み合わせ
ご飯 主食 白飯(天丼にする場合もあり)
汁物 一汁 赤出汁・豆腐の味噌汁・あおさ汁
小鉢(副菜) 菜の一 酢の物・おひたし・冷奴
香の物 箸休め 大根の漬物・柚子大根・ぬか漬け

特に注目すべきは「汁物」の選択です。多くの天ぷら専門店では、通常の合わせ味噌ではなく「赤出汁」を採用しています。赤味噌の深いコクと、八丁味噌特有のすっきりとした後味が、天ぷらの油をさっぱりと流してくれるからです。

現場の職人が考える献立バランスの原則

天ぷら専門店の定食構成には、3つの原則がある。

第一に「味のコントラスト」。天ぷらが油脂感と旨みの濃い料理である以上、副菜は酸味・苦味・清涼感のいずれかを持つものを選ぶ。酢の物やおひたしが定番に据えられるのは、この原則に基づいています。

第二に「食感の変化」。サクサクの天ぷらに対して、副菜はしっとり・つるりとした食感を当てる。きゅうりとわかめの酢の物や、絹ごし豆腐の冷奴がよく選ばれるのは、食感のメリハリを生むためです。

第三に「温度の対比」。揚げたて熱々の天ぷらに、冷たい小鉢を合わせることで、口の中がリセットされる。この温冷の組み合わせが、天ぷらを最後の一切れまで美味しく食べさせる仕掛けになっています。

家庭で天ぷらの献立を組む際も、この3原則を意識するだけで、専門店の定食に近い満足度を実現できます。

天ぷらに合う副菜・汁物・ご飯もの25選|カテゴリ別おすすめ

天ぷらに合わせる副菜・汁物を、カテゴリごとに整理しました。先述の「味のコントラスト」「食感の変化」「温度の対比」の3原則に基づいて、相性の良いものを厳選しています。

さっぱり系副菜(酢の物・サラダ)

天ぷらの油を中和するさっぱり系は、献立の要です。

1. きゅうりとわかめの酢の物 ── 定番中の定番。酸味と海藻のミネラルで栄養バランスも補える

2. トマトとオクラのポン酢和え ── 6月に旬を迎えるトマトを活用。リコピンの抗酸化作用も期待できる

3. 大根おろしと釜揚げしらす ── 大根の消化酵素ジアスターゼが油っぽさを和らげてくれる

4. もずく酢 ── ミネラル豊富な海藻を手軽に。既製品を器に盛るだけで立派な一品になる

5. 水菜と油揚げのサラダ ── シャキシャキの水菜が天ぷらとの食感差を生む

6. 冷やしトマト ── 切って塩をふるだけ。6月の完熟トマトは甘みが強く、箸休めに最適

しっとり系副菜(おひたし・煮物)

味に深みを出し、献立全体に落ち着きを与える一品です。

7. ほうれん草のおひたし ── 鉄分・ビタミンの補給源。かつお節をたっぷりのせると旨みが増す

8. なすの煮びたし ── 6月の旬食材であるなすを冷たく仕上げて。天ぷらのなすとは異なる食感を楽しめる

9. 小松菜と油揚げの煮物 ── カルシウムが豊富。甘辛の煮汁が白飯にも合う

10. ひじきの煮物 ── 食物繊維と鉄分を補給。作り置きできるため、天ぷらの日の副菜として重宝する

11. 冷奴(薬味たっぷり) ── 大葉・みょうが・生姜を刻んでのせる。タンパク質の追加にもなる

12. 枝豆の塩ゆで ── 6月から旬を迎える枝豆は、ビタミンB1が豊富でスタミナ補給に役立つ

汁物

天ぷらの献立で特に重要なのが汁物の選択です。

13. 赤出汁(豆腐・なめこ) ── 天ぷら専門店の定番。八丁味噌のコクが天ぷらの余韻を引き締める

14. あおさの味噌汁 ── 磯の香りが天ぷらと調和する。食物繊維が脂質の吸収を穏やかにしてくれる

15. しじみの味噌汁 ── オルニチンが肝機能を助ける。油を摂る食事との相性が良い

16. なめこと豆腐の味噌汁 ── なめこのとろみが胃にやさしい。赤味噌で仕上げると専門店の味に近づく

17. わかめと豆腐のすまし汁 ── さっぱりした出汁の風味が天ぷらの繊細な味を邪魔しない

18. 冬瓜のかきたま汁 ── 夏場に最適。冬瓜は体を冷やす作用があり、揚げ物で上がった体温を緩和する

19. けんちん汁 ── 根菜の食物繊維で満足感を高める。天ぷらの量が少なめのときに特に有効

ご飯もの・主食のバリエーション

白飯だけでなく、主食にも工夫の余地があります。

20. 白飯 ── 基本の選択。天ぷらの味をそのまま受け止める最高の相棒

21. 天茶漬け ── 残った天ぷらに出汁をかけて〆に。わさびを添えると風味が一段上がる

22. 天丼 ── 甘辛のタレをかけた王道。家庭では天つゆを煮詰めてタレにするとよい

23. そうめん ── 夏場の天ぷらの相棒。冷たいつゆで食べれば、天ぷらとの温冷対比が際立つ

24. 天ぷらうどん ── 温かいうどんに天ぷらをのせる定番。だしの旨みが天ぷらと一体になる

25. 天ぷらそば ── そばの香りと天ぷらの香ばしさが互いを引き立てる組み合わせ

この25品の中から、副菜1〜2品と汁物1品を選ぶだけで、バランスの取れた天ぷら献立が完成します。

カロリーを意識した天ぷら献立の設計法

天ぷらは衣に油を吸収するため、揚げ物の中でもカロリーが高くなりやすい料理です。だからこそ、献立全体でカロリーを管理する視点が欠かせません。

天ぷらの食材別カロリー一覧

まずは天ぷら1個あたりのカロリーを把握しておきましょう。以下は文部科学省「日本食品標準成分表」(2020年版・八訂)を基にした概算値です。

食材 1個の重量(目安) カロリー(概算) 脂質(概算)
海老天 約30g 約55kcal 約2.8g
なす天 約40g 約66kcal 約4.5g
かぼちゃ天 約30g 約65kcal 約3.2g
さつまいも天 約40g 約80kcal 約3.5g
しいたけ天 約20g 約30kcal 約1.8g
れんこん天 約25g 約50kcal 約2.5g
ししとう天 約10g 約18kcal 約1.0g
きす天 約30g 約55kcal 約2.7g
かき揚げ(小) 約50g 約120kcal 約7.0g

天ぷら盛り合わせ5〜6個で、およそ300〜400kcalになります。これにご飯1杯(約250kcal)、味噌汁1杯(約40kcal)を加えると、天ぷら定食全体で600〜700kcal前後が目安となります。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、脂質の目標量は総エネルギーの20〜30%とされています。天ぷらだけで脂質の多くを摂取するため、副菜は油を使わないものを選ぶのが鉄則です。

詳しいカロリー情報は「天ぷらカロリー一覧」の記事で食材別に詳しく解説していますので、参考にしてください。

カロリーを抑える献立の組み方

天ぷらをメインにしつつカロリーを抑えたい場合、以下の3つのポイントを意識しましょう。

第一のポイントは「副菜はノンオイル」。おひたし、酢の物、冷奴など、油を一切使わない調理法の副菜を選ぶ。ドレッシングもノンオイルタイプを推奨します。

第二のポイントは「食物繊維をプラス」。海藻類(わかめ・もずく・ひじき)やきのこ類は食物繊維が豊富で、脂質の吸収を穏やかにする働きが知られています。汁物にわかめやなめこを加えるのも効果的です。

第三のポイントは「天ぷらの具材選び」。しいたけ天(約30kcal)やししとう天(約18kcal)は、海老天やかき揚げに比べて低カロリーです。盛り合わせに野菜天の割合を増やすことで、満足感を保ちながらカロリーを抑えられます。野菜天ぷらのおすすめ食材も参考に、季節の野菜を積極的に取り入れてみてください。

天ぷらのヘルシーな揚げ方を工夫すれば、天ぷら自体のカロリーも下げられます。薄衣にする、油の温度を適切に保つといった基本を押さえるだけで、吸油量は大幅に減ります。

職人が教える季節別・天ぷら献立カレンダー

天ぷらの献立は、季節によって大きく変わります。旬の食材を天ぷらにし、その季節に合った副菜を組み合わせることが、献立の質を高める最大の要素です。

ここでは、月ごとの天ぷら食材と副菜の組み合わせを一覧にしました。天ぷら専門店のコースでも、季節の食材を軸に献立を構成するのが基本です。

春の献立(3月〜5月)

春は山菜と新芽の季節。ほろ苦い山菜天ぷらには、甘みのある副菜を合わせてバランスを取ります。

おすすめ天ぷら食材 合わせたい副菜 汁物
3月 ふきのとう・たらの芽・こごみ 菜の花の辛子和え あさりの味噌汁
4月 たけのこ・桜えび・新玉ねぎ 若竹煮(たけのこと若布) 春キャベツのすまし汁
5月 きす・アスパラガス・そら豆 新じゃがの煮っころがし しじみの味噌汁

春の山菜天ぷらは揚げ方のコツを押さえることが特に重要です。水分の多い山菜は油はねしやすいため、しっかり水気を切ってから衣をつけてください。

夏の献立(6月〜8月)

6月はなす・あゆ・いさきが旬を迎えます。気温が上がるこの時期は、冷たい副菜を多めに組み込み、食欲が落ちないよう工夫します。

おすすめ天ぷら食材 合わせたい副菜 汁物
6月 なす・あゆ・みょうが・枝豆 きゅうりとわかめの酢の物 あおさの味噌汁
7月 おくら・とうもろこし・はも 冷奴(大葉・みょうが) 冬瓜のかきたま汁
8月 ゴーヤ・かぼちゃ・すずき もずく酢 そうめんのお吸い物

今月(6月)は特に、6月の旬食材を使った天ぷらが充実する時期です。なすの天ぷらは皮目に細かく切り込みを入れてから揚げると、油の吸収が均一になり、食感がよくなります。

東京の6月の平均気温は22.0℃(気象庁・平年値: 1991〜2020年平均)。梅雨時期でじめじめとした日が続くため、副菜は酢の物やもずく酢など、酸味のあるさっぱり系を中心に据えるのが正解です。

秋の献立(9月〜11月)

秋は天ぷらの食材が最も豊富になる季節。きのこ類が出回り、献立の幅が一気に広がります。

おすすめ天ぷら食材 合わせたい副菜 汁物
9月 まいたけ・さつまいも・さんま なすの煮びたし けんちん汁
10月 銀杏・しいたけ・戻りがつお ほうれん草のごま和え きのこの赤出汁
11月 れんこん・ごぼう・ふぐ 春菊の白和え かぶのすまし汁

冬の献立(12月〜2月)

冬は根菜の天ぷらが主役になります。体を温める汁物と合わせて、寒い季節にぴったりの献立に仕上げましょう。

おすすめ天ぷら食材 合わせたい副菜 汁物
12月 かぼちゃ・れんこん・あなご 大根とゆずの甘酢漬け 粕汁
1月 ごぼう・百合根・えび 白菜の浅漬け 七草のすまし汁
2月 ふきのとう(走り)・金目鯛 ほうれん草のおひたし 大根と油揚げの味噌汁

季節の天ぷら食材を詳しく知りたい方は、天ぷら具材ランキングの記事も参考にしてください。旬の食材を選ぶことが、最高の天ぷら献立への第一歩です。

家庭で実践する天ぷら献立|シーン別おすすめ3パターン

ここまでの知識を踏まえて、家庭で実践しやすい天ぷら献立のモデルパターンを3つ紹介します。

パターン1:定番の天ぷら定食(一汁二菜)

最もオーソドックスな構成。迷ったときはこの型に立ち返れば間違いありません。

献立内容は以下の通りです。

主菜:天ぷら盛り合わせ(海老2尾・なす・かぼちゃ・ししとう・しいたけ)

副菜1:きゅうりとわかめの酢の物

副菜2:ほうれん草のおひたし

汁物:赤出汁(豆腐・なめこ)

主食:白飯

香の物:大根の漬物

推定カロリー:約700kcal

調理時間の目安:約40分(天ぷらを揚げる時間を含む)

このパターンの良さは、副菜が両方とも作り置きできる点にあります。天ぷらを揚げる作業に集中できるよう、副菜は事前に仕込んでおくのがプロの発想です。

パターン2:夏向き・さっぱり天ぷら献立

6月の今時期にぴったりの、さっぱりとした献立構成です。

主菜:夏野菜の天ぷら盛り合わせ(なす・みょうが・枝豆かき揚げ・おくら・きす)

副菜1:冷やしトマト(塩・オリーブオイル少々)

副菜2:もずく酢

汁物:あおさの味噌汁

主食:冷やし天ぷらそうめん

香の物:みょうがの甘酢漬け

推定カロリー:約650kcal

調理時間の目安:約35分

天ぷらの主食をそうめんにすることで、全体の温度バランスが「揚げたて熱々+冷たい麺」になり、夏場でも箸が進む献立になります。

パターン3:ボリューム満点・おもてなし天ぷら献立

来客時やハレの日に使える、少し贅沢な構成です。

主菜:天ぷらコース風盛り合わせ(海老2尾・きす・あゆ・なす・しいたけ・大葉・れんこん)

副菜1:刺身こんにゃくの酢味噌和え

副菜2:枝豆の塩ゆで

副菜3:冷奴(大葉・みょうが・おろし生姜)

汁物:しじみの赤出汁

主食:白飯

甘味:水ようかん

推定カロリー:約850kcal

調理時間の目安:約50分

おもてなしの場合、天ぷらは一度に全部出さず、2〜3品ずつ揚げたてを出すと専門店のコーススタイルに近づきます。衣をサクサクに仕上げるコツを押さえておけば、出来立ての感動を演出できます。

天ぷら献立で失敗しないための5つの鉄則

実際に天ぷらの献立を組む際、ありがちな失敗を防ぐための鉄則をまとめます。

鉄則1:副菜に揚げ物・炒め物を入れない

天ぷらがすでに油を使った料理である以上、副菜にも油を使うと脂質が過剰になります。コロッケや唐揚げを副菜にするのは避けてください。炒め物も同様です。副菜は「ゆでる」「蒸す」「和える」「漬ける」の調理法から選ぶのが原則です。

鉄則2:味噌汁は赤味噌系を選ぶ

先述の通り、天ぷら専門店が赤出汁を採用するのには理由があります。白味噌は甘みが強く、天ぷらの油と合わさるとくどく感じやすい。赤味噌のすっきりとした塩味と深いコクが、天ぷらの後味を引き締めてくれます。家庭で赤味噌がない場合は、合わせ味噌に少量の赤味噌を加えるだけでも効果があります。

鉄則3:大根おろしを常備する

大根に含まれるジアスターゼ(消化酵素アミラーゼ)は、でんぷんの消化を助けます。天ぷらの衣はでんぷん質であるため、大根おろしを天つゆに入れて食べるのは理にかなった食べ方です。献立の中に大根おろしの居場所を必ず確保してください。天つゆに添えるだけでなく、副菜のしらすおろしとして独立させても良いでしょう。

鉄則4:ご飯の量で全体のカロリーを調整する

天ぷらのカロリーは具材によって変動が大きいため、調整しやすいのはご飯の量です。普通盛り(約150g・約250kcal)を基準に、天ぷらの量が多い日は少なめ(約120g・約200kcal)にするなど、主食で全体のバランスを取る意識を持ちましょう。

天ぷらダイエット中の食べ方では、カロリーコントロールの具体的な方法をさらに詳しく解説しています。

鉄則5:天ぷらと副菜の「色」を意識する

献立は味だけでなく、見た目の美しさも重要です。天ぷらが茶色〜黄金色の料理であるため、副菜にはグリーン(おひたし・枝豆)、赤(トマト・にんじんのなます)、白(冷奴・大根おろし)を配置すると、食卓全体が華やかになります。これは天ぷら専門店の盛り付けでも意識されている配色の技法です。

天ぷら献立に関するよくある質問

Q1. 天ぷらに味噌汁は合わないのでは?

合います。むしろ天ぷら専門店では味噌汁(特に赤出汁)は献立の要です。赤味噌のすっきりした塩味と深いコクが、天ぷらの油を中和してくれます。白味噌だとくどく感じる場合があるため、赤味噌系を選ぶのがポイントです。すまし汁も相性が良い選択肢です。

Q2. 天ぷらの日の副菜は何品くらい用意すればよい?

家庭であれば1〜2品が現実的です。天ぷら自体の準備に手間がかかるため、副菜は「作り置きできるもの」か「切るだけ・盛るだけのもの」を選ぶと負担が軽くなります。酢の物は前日に仕込んでおけば当日は出すだけです。おひたしも同様に作り置き可能です。

Q3. 天ぷら定食のカロリーはどのくらい?

天ぷら盛り合わせ5〜6品+ご飯+味噌汁の定食で、およそ600〜700kcalが目安です。かき揚げやさつまいも天はカロリーが高め、ししとう天やしいたけ天は低めです。副菜をノンオイルにすれば、全体で700kcal以内に収めることが可能です。

Q4. 子どもに人気の天ぷら献立は?

子ども向けの天ぷら献立では、天ぷらの具材にさつまいも・かぼちゃ・海老など甘みのある食材を中心に据えると喜ばれます。副菜はポテトサラダ(マヨネーズ控えめ)やコーン入りサラダなど、子どもが食べやすいものを。汁物はかきたま汁やコーンスープなど、口当たりのやさしいものがおすすめです。

Q5. 天ぷらの献立に刺身を合わせてもよい?

合わせられます。天ぷら専門店のコースでも、前菜としてお造りが出ることは珍しくありません。ただし、天ぷらがメインの場合、刺身は2〜3切れの少量にとどめるのがバランスの良い献立のコツです。魚の種類は白身魚やいかなど、あっさりしたものを選ぶと天ぷらの味を引き立てます。

Q6. 天ぷらの献立を作り置きで効率化する方法は?

副菜の酢の物・おひたし・煮物は前日に作り置きできます。味噌汁の具材も切っておけば当日は煮るだけ。天ぷらの食材も下処理(洗う・切る・水気を拭く)まで前日に済ませておくと、当日は衣をつけて揚げるだけになります。[天ぷらレシピ](https://tempura-navi.jp/tempura/tempura-recipe/)の記事では、準備の段取りも解説しています。

Q7. 天ぷらとそうめん・うどん・そばの組み合わせは副菜なしでもよい?

麺類を主食にする場合は、副菜なしでも成立します。ただし、栄養バランスを考えると、枝豆や冷奴など手軽な一品を添えるのがおすすめです。麺つゆに大根おろしを加えると、消化の助けにもなります。

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まとめ|天ぷら献立は「引き算」の美学で組む

天ぷらの献立で最も大切なのは、「天ぷら以外で油を使わない」という引き算の発想です。

天ぷらという華やかな主菜がある以上、副菜や汁物は脇役に徹する。さっぱりとした酢の物、しっとりとしたおひたし、すっきりとした赤出汁。控えめな副菜が天ぷらの存在感を際立たせ、献立全体に品格を与えてくれます。

今回紹介した内容をもう一度整理すると、次の3点が天ぷら献立の核となります。

第一に、専門店の定食構成(天ぷら+ご飯+赤出汁+小鉢+香の物)を基本の型として持つこと。第二に、副菜は「味のコントラスト」「食感の変化」「温度の対比」の3原則で選ぶこと。第三に、季節の旬食材を天ぷらの中心に据え、副菜もそれに呼応する食材を選ぶこと。

6月であれば、なすやみょうがの天ぷらに、きゅうりの酢の物とあおさの味噌汁。この組み合わせだけで、梅雨の蒸し暑さを忘れさせる一膳が完成します。

天ぷらの揚げ方をさらに極めたい方は「天ぷらの揚げ方のコツ」を、衣の仕上がりにこだわりたい方は「天ぷらの衣をサクサクにする方法」をあわせてお読みください。

今日の献立から、天ぷらを中心とした「引き算の美学」を実践してみてはいかがでしょうか。

参考情報

  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
  • 気象庁「過去の気象データ(平年値: 1991〜2020年平均)」
気象庁|過去の気象データ検索
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